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特集

閖上・北限のしらすは“希望のさかな”

有限会社マルタ水産

宮城県名取市閖上で約50年にわたって、石巻の銀鮭など宮城県で水揚げされる海産物の加工品を取り扱っているのが『マルタ水産』。閖上といえば、全国に名高い閖上赤貝やほっき貝などの海の恵みが豊富な地域です。そこに新たに加わった名物が、これまでは福島が北限といわれていた「しらす」です。いつかは宮城でも獲れると見込んではいたものの、宮城県の仙南地区で実際に水揚げされたのは2017年のことでした。これをきっかけに、震災後の活性化の希望の光としてマルタ水産でも「しらす商品」の製造を開始します。

初めは閖上の漁師さんも加工業者の方々もチャレンジの連続でしたが、閖上水産加工組合の仲間たちとともに、2017年に「閖上しらす祭」を企画・開催。「新鮮な朝採れのしらすが食べられる」ことに魅力を感じた多くの人で賑わい、大盛況のイベントとなりました。昨年はコロナ禍の影響で開催を見送りましたが、『マルタ水産』の相澤さんは、閖上にたくさんの人が訪れてくれたことに手応えを感じています。2018年の宮城県水産加工品品評会で、「北限の釜揚げしらす」という商品が最高賞の農林水産大臣賞を受賞したことも確かな自信に繋がりました。「“宮城県産のしらす=北限のしらす”として更なるブランド化を進め、宮城の食の文化として確立することをテーマに、閖上の地域全体で取り組む姿勢を大切にしたい」と相澤さんは熱い想いを語ります。

2020年の秋には、地元・閖上で、『café malt/カフェマルタ』という飲食店を開店しました。すぐに話題となり、足を運んだ多くの人が「閖上のしらす」の味わいに魅了されています。『マルタ水産』としても、『café malt/カフェマルタ』でしらすを食べたお客様の声をダイレクトに聞くことができ、製造メーカーとして大きな励みになっていると喜びます。時には課題にすべき指摘の声も届きますが、お客様の生の声は、次のチャレンジへのモチベーションに繋がっていると、相澤さんの表情はどこまでも明るく輝いています。

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